こんにちは、3歳のチャプちゃん・0歳のキューちゃんの母親業奮闘中のにゃー将軍です。
いつどういうタイミングでこの本を知ったのか忘れてしまいましたが、「精神障がいのある親に育てられた子どもの語り」という本を読んだのですが、かなり衝撃的だったので感想を書こうと思います。
どんな内容か
精神障がいがある親のもとに生まれた子どもの存在があまり認知されていない実態がある中で、その子どもたちに焦点を当てた本です。
通院中の親に育てられただとか、大人になってから親が病気であることがわかった人などに話を聞いています。
幼少期・青年期・成人期にそれぞれどういう経験をするか、どういう傷を負ってしまうか、そのリカバリーはどうしていけばいいのかということや、周りの支援はどうあるべきかということが書いてあります。
読みたいと思った理由
にゃー将軍がこの本を読んでみたいと思ったのは、自分自身がメンタルが弱かったり、物事を極端に考えたりする性質があると思っていて、今は生活に困ってはいないので病院に行くこともありませんが、何か大きなきっかけがあれば精神を病んだりすることは十分あり得るんだろうなぁと思っています。
実際、気が合ってとても器の大きい夫と結婚できたことでうまく生きていけている面もあると思うので、結婚できていなかったらどうなっていただろうと思います。
なので、精神が安定しない親に育てられた子供たちがどういう影響を受けてしまうのか、その影響を少なくするためにはどういうことができるのか、ということが知りたいと思いました。
読んだ感想
率直な感想としては、
「生まれた途端にこんなにハードモードな人生があるのか…」
と、愕然としてしまいました。
例えば、「毎日お風呂に入ること」「一度着た服は洗濯すること」などという生活する上での基本が身に付かずに成長してしまい恥ずかしい思いをするだとか、そういう「普通の人」の感覚がないことを悟られまいと必死で他の子から浮かないように取り繕ったというエピソードを聞いて、
「そんなの難しすぎる…」
と本当に気の毒に思いました。
あの有名な山本五十六さんの格言で
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」
っていうのがあるじゃないですか。
親が病気だと、場合によっては、やって見せてくれることも、言葉で説明してくれることも、褒めてくれることもなく、とにかくやってみるしかない状態で色んなことを学んでいかないといけなかったと考えると、本当にしんどくて、こういう状況で育った人は生きているだけですごいと思います。
幼い頃から親の病気に振り回され、中学生ぐらいにはもう親と子の関係が逆転してしまい、子どもである自分が親の悩み相談に乗ったり気持ちを落ち着かせてあげたりしないといけなかったというエピソードもありました。
両親が離婚し、精神障がいを患う母親が家を出ていくことになったときに、幼い自分が寂しくて引き留めたというエピソードを読んで、にゃー将軍は自分とその母親を重ねて泣いてしまいました。
でもこの本はそんな「お涙ちょうだい」レベルの話ではありませんでした。
その後その幼い子は大きくなって母親を引き留めたことを後悔するのです。
それは、母親に子育てという負担を背負わせることによって病気が余計悪くなったのではという思いと、病気の母親と近くで生活し続けることは自分にとって苦痛の連続で、あの時そのまま行かせておけばよかったという思いがあるようでした。
考えるようになったこと
この本に出てくる精神障がいを持つ人はその親も精神障がいを持っていたり、育った環境が複雑な場合も多いようです。
改めて、人が育つ過程での親子関係の影響力の強さを感じました。
前にシリアルキラーを追ったルポを読んだときに、とんでもない事件を起こした犯人が、「俺はホームドラマに出てくるような家庭に育ってないからね。」というような言葉を言っていたのが印象に残っています。
これまでの人生で、にゃー将軍もすげぇ嫌な奴とかめちゃくちゃ性格悪い上司とかに出会ってきたのですが、もしかしたら生い立ちが悲惨だったりするのかもしれないと思うようになりました。
口が悪い人も、それはもしかしたらその人がこれまでに浴びてきた言葉の裏返しだったりするのかも…とか思います。
なんていうか、そういう過去があるのかもしれないと思うことで、人に優しくできたらいいなと思うようになりました。
「自分が本当に求められて生まれてきたのか」「親から本当に愛されているのか」というのに確信が持てないと、生きていく上での活力がでなくなってしまうようです。
だからとりあえず、自分の子供たちには目一杯の愛情を注ぎまくろうと思います。
それとこれから関わる人たちのバックボーンも色々あることを胸に、色んな人に優しくできる人間になりたいと思いました。
そんなところです。
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